消化器内科|内科|福井クリニック 長田区・新長田
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オリンパス内視鏡システム

 急性消化器疾患

 急性胃炎は、胃粘膜がストレスによって防御機構が働かず、びらんを生じて起こる病気です。場合によって、上部消化管内視鏡検査を行います。多くの場合は、ストレスのコントロールと投薬のみで観察が可能です。

 最近多いのは、焼肉屋や焼き鳥屋で食事をした方の、急性感染性胃腸炎です。原因は病原性大腸菌やキャンピロバクターが考えられます。症状によって、診断を予測します。血液検査、点滴治療、投薬で多くの方は改善します。

 特に冬に多いのが、ノロウィルスやロタウィルスによる急性胃腸炎です。ノロウィルスは特に強力で、激しい嘔吐と下痢に悩まされます。激烈な症状がある場合はなかなか受診するのも難しいでしょう。しかし脱水が進行して点滴治療が必要になるケースも多いです。ウィルス性胃腸炎の感染経路は、経口です。また嘔吐物が乾燥して、空気感染することも考えられます。家族に感染者が出たら、患者を一部屋に隔離して、トイレのノブや便座を塩素系消毒薬(漂白剤、キッチンハイターなど)で拭きましょう。嘔吐物の片付けは手袋を着用して行ない、最後に入念に手洗いをしてください。アルコール性手指消毒薬は、推奨されていませんが、まったく無効ということはないので、手洗いのあと使用するといいでしょう。当院で使用している手指消毒剤はノロウィルスやアデノウィルスにも有効です。

 夏場に多い下痢・腹痛を主訴とする胃腸炎については、こちらのリンクで解説しています。

 内視鏡検査(胃カメラ)

 当院では、豊富な経験と高度な技術を駆使して、咽頭麻酔による胃カメラを実施しています。緊急内視鏡検査にも対応しており、アニサキス症の迅速な診断と虫体の摘出の経験も豊富です。この検査は車の運転と同じく、上手下手がはっきりあります。当院では必ず院長が施行しますので、ご安心ください。

 最近は胃炎診断技術が格段に向上し、またヘリコバクターピロリ感染の診断が重要になっています。ヘリコバクターピロリは胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、胃がんの主たる原因です。除菌することによって、将来起こりうる重大な問題を予防することが可能です。

 内視鏡検査(胃カメラ)をご希望の方は、電話またはご来院にて予約の上、絶食、禁煙にてご来院ください。前の晩は8時ごろまでに消化の良いものを夕食としてください。あらかじめレントゲン、心電図、血液検査や腹部エコーのチェックを受けていただくのが望ましいのですが、緊急の場合、絶食されていれば医師の判断により当日でも胃カメラを受けていただくことがあります。

 最初に胃の泡消しを飲んでいただき、咽頭麻酔をいたします。左側臥位で楽な体位をとっていただき、胃カメラを挿入いたします。幽門(胃の出口)に到達したときに、胃の動きを抑えるメントール液を胃内に散布いたします。観察の後、必要に応じて生検などの処置を行い、検査を終了します。検査自体はトータル10分程の所要時間です。検査後、診察室のパソコン画面にて結果をご覧いただきます。咽頭麻酔だけですので、そのまま会計をしておかえりいただけます。麻酔が切れるころ(約2時間後)から食事をしていただけます。ただ、胃潰瘍など出血がある場合には、場合に応じて指示をいたします。

 腹部超音波検査(エコー)

 腹部超音波検査は消化器内科医にとって、聴診器のようなものです。非常に簡単に行うことができ、その情報量は非常に豊富です。特に肝臓、胆のう、腎臓、前立腺、子宮、膀胱に関するの診断が有用です。反面、胃、小腸、大腸、膵臓などは観察困難な場合があります。それでも十二指腸潰瘍、イレウス、大腸がんなどの診断につながることもあります。この検査を行う医師や検査技師は腹部の解剖学を熟知していることと、豊富な経験が必要です。つまり技術的な差が非常に大きいということになります。

 最近発売になった前立腺肥大の薬があります。この薬剤の保険適応条件には腹部エコーが必須となっていますが、当院で腹部エコーで前立腺を評価して処方できます。

 C型肝炎の治療について

 当院では開院当初から、インターフェロン療法を実施しておりましたが、その後ペグリバとよばれる副作用が強い治療がメインになってきたため、中断しております。最近になって、新しいC型肝炎の治療薬がいくつか発売になりました。非常に高額な治療ですが、内服だけで済む上に目をみはるような効果があります。現時点では、医療費補助制度が使える中央市民病院、神戸大学病院、兵庫医大などで治療が行われています。

 この治療はインターフェロンのような副作用の負担がないため、当院で処方することは将来的に十分可能です。ただ、現時点では医療費補助を受けることができませんのでまだ現実的ではありません。兵庫県の認可が受けられるよう、現在手続きを検討しています。

肝臓病についての詳細は、こちらのページに記載しております。

 腸内フローラの改善

     

最近、腸内細菌が大腸癌、糖尿病、脂質異常症などと関連していることがわかってきました。腸内フローラについての詳細は、こちらのページに記載しております。