夏場の病気|内科|福井クリニック
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 熱中症

 熱中症は、まだ体が暑さに慣れていない初夏や梅雨の時期に増加し始めます。症状は、頭痛、吐き気、だるさ、発熱、意識障害など多彩です。たとえ屋内であっても、熱中症は起こります。自宅で熱中症のために亡くなる方が後をたちません。軽い症状であっても早めに受診してください。また、のどの渇きを感じていなくても体の水分が失われている場合がありますので、あらかじめ水分を補給する習慣をつけましょう。

 熱中症の症状は、軽症の場合は、「めまい」、「手足のしびれ」、「こむら返りや筋肉痛」です。中等度になると「頭痛」、「吐き気」が生じたり、脳の機能が低下して判断力が鈍ったりします。重症になると、「意識障害」や「けいれん」が生じてこのような場合は死亡する可能性があります。

 熱中症かと思ったらすぐに、受診してください。すぐに受診できない場合は、木陰やクーラーの利いた部屋で横になり、水分とミネラルを補給します。市販のアイソトニック飲料があれば、一番適していますが、なければ少量の塩と一緒に水を飲みましょう。ただ意識障害があったり、全身状態が悪い場合、周りの人はすぐに救急車を呼んでください。熱中症は死亡する場合がある疾患です。

 当院に来院された患者さんには、すぐに点滴処置をしますが、中等症までの方は点滴後完全に回復されます。主に70歳以上の高齢者が熱中症になりやすい印象があります。

 急性胃腸炎

 夏場には、下痢、嘔吐、腹痛、発熱など様々な胃腸炎症状の患者さんが来られます。原因として、細菌性、ウィルス性、暑気などが考えられますが、診断は必ずしも簡単ではありません。食品によって、食中毒の原因となる細菌の種類も異なり、抗生物質の投与については知識と経験が必要です。内科医には的確な診断能力や経験が要求されます。点滴には1、2時間を要しますので、早めの時間帯に保険証とお金をもってご来院ください。

  

 こむら返り

  

 夏はこむら返りの症状が起きやすい季節です。汗をたくさんかいたり、水泳を長時間したりすることで、体液のバランスが崩れます。こむら返りは熱中症の症状の一つでもあるので、甘く見ないことが大事です。軽度の場合は、市販のアイソトニックスポーツ飲料を飲むだけで改善します。改善のない場合や、頻繁にこむら返りが起こる場合は、当院にご相談ください。ほとんどの方はこむら返りから解放されます。

  

 夏風邪

  

 夏に喉の痛み、咳、発熱などの風邪症状をきたすことがあります。原因は夏場の疲労などに病原体が感染することが考えられます。夏場でもインフルエンザや肺炎を警戒しなくてはなりません。きちんと医師の診断を受けることをおすすめします。また、冬場と違って、処方について工夫が必要です。ありきたりの病気ですが技術や経験が必要です。

 また暑さのために、免疫機能が落ちると、帯状疱疹や急性扁桃腺炎などの感染症が起こりがちです。皮膚症状や喉の痛みなどがあれば要注意です。早期に治療が必要なのですぐご来院ください。

  

 夏ばて

  

 暑気のために、体内の水分が失われ、体液のイオンバランスが崩れて体調不良になり、食欲もなくなることがあります。点滴をする必要があるケースもありますので、当院でご相談ください。また適切な漢方薬やビタミン剤の処方などで、体調を改善することができます。

 食欲がない時の食事ですが、アイスクリームやマンゴージュース、またそうめん、冷麺などもおすすめです。明石焼が美味しかったりしますね。消化のよい食べ物を選びましょう。

  

 しゃっくり

 しゃっくりは、横隔膜の痙攣です。冷水を飲んだり、息こらえをして止めます。それでも止まらない場合、スポーツドリンク(アイソトニック飲料)を飲んでみてください。伝統的に柿のへたを煎じて飲むと効くと言われています。当院で処方する場合は、漢方薬で対処します。肝炎や悪性疾患がある場合にもしゃっくりは出やすいので、普段検査を受けていない方は来院してください。