脂肪肝|肝臓病|消化器内科|内科|福井クリニック
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メタボリック症候群
高血圧や糖尿病、高脂血症へとつながる前段階の状態として、メタボリック症候群が注目され、現在まで特定検診や特定指導が行われてきました。メタボリックという言葉の意味は「代謝」のことです。体内の化学工場である肝臓の働きが悪くなり、バランスが崩れてしまうことで、様々な病態が出現します。この項では、中性脂肪が肝臓に蓄積して起こる脂肪肝に注目します。
脂肪肝
肝機能異常を来す疾患としてウイルス性肝炎の他に、アルコール性肝疾患や非アルコール性脂肪肝炎があります。肝機能が正常であっても、腹部エコーやCT検査で脂肪肝と診断される場合もあります。脂肪肝は肝細胞内に脂肪滴が貯留した状態で、程度がひどくなると肝細胞が自滅して、GOT、GPTなどの肝酵素が上昇し肝炎状態になります。これが脂肪肝炎ですが、お酒を飲まない人でも起こることがあり、肝硬変や肝細胞癌に繋がる場合があります。また脂肪肝が持続すると胆嚢結石症になる場合があります。
当院では脂肪肝の診断や治療を積極的に行なっています。治療については効果が出ない場合も少なくないのですが、食事療法と運動処方、また糖尿病、高脂血症などに治療介入する事で、劇的に改善する患者さんも多くいらっしゃいます。特に最近の治療薬のおかげで、カロリーのコントロールや中性脂肪のコントロールが容易にできるようになり、投薬技術さえしっかりしていればかなり治療効果がのぞめるようになりました。必ずしも根性物語でダイエットばかりする必要はなく、体質を薬でコントロールしてゆくという考え方で治療できます。